結婚披露宴で流すムービーは、来席されているお客様に自分たちのことを知ってもらうとても大事なものです。特にパートナーの友人や職場の方にお互いの魅力を紹介するためにはとても重要です。ムービーを観たあとで、来席されているお客様が、自分たちのことを心から祝福できるような感謝を込めて作ることが重要だと思います。私たちが結婚式で作成したムービーの例を紹介したいと思います。
外注、つまり結婚式ムービー業者は使いませんでした。
私たちが一番にこだわった部分はなんといってもBGMです。私たち夫婦はお互いの好きな音楽の仲間うちで出逢って結婚しました。結婚式に出席してくださる皆さんもとても耳の肥えた方がほとんどでした。そのため、ムービーのBGMに使う曲は、いわゆる結婚式の定番ソングを使うのではなく、お客様も映像と音の両方を楽しめるように工夫をしました。
ムービーの構成としては、
- 新郎プロフィール
- 新婦プロフィール
- 二人の出逢いから結婚までの流れ
- 皆様への感謝
というと構成にしました。
お互いのプロフィールを流す際には、自分のアイデンティティを築いてくれたアーティストの楽曲を散りばめました。また、その曲にまつわるエピソードをテロップで差し込むことによって、自分たちの生い立ちや人柄がすぐにわかってもらえるように考えました。
そして、お互いの出逢いから、結婚までの流れの部分では、お互いが共通して好きな曲を盛り込みました。いわゆるテレビで流れていて誰もが知っている曲というよりは、音楽好きの仲間たちに、「こんな隠れ名曲を紹介したい」という、どちらかというと自分たちがラジオのDJになって、いい曲を聞いてもらいながら楽しんでもらいたいという気持ちで選曲をしていきました。
そして、一番最後の画面にムービーに使用した曲を、ライブのセットリストのようにして、映し出しました。
このように、かなり細かくカット割や、選曲をこだわったため、とても業者ではできないと考え、全編夫婦二人の自主制作となりました。(最初に業者にイメージを伝えたところ、とんでもない見積金額が出ました)
しかし、自分たちのことを妥協したムービーで紹介したくはなかったので、二人で協力して作り上げることにしました。
当然のことながら、作業工程はなかなか過酷なものになりました。まだスマホも普及していない頃で、持っているPCはWindowsXPの一般的なPCで特にハイスペックでもありませんでした。デフォルトでインストールされているムービーメーカーで以下のような工程で進めました。
・お互いの実家から生まれた時から現在までの写真をかき集める
・その中からベストショットを選ぶ
・スキャナーでひたすらスキャン
・時系列順にならべる
・使用する曲を選ぶ
・みんなへ伝えたいメッセージを考える
・編集
とくに写真の選別と、使用する曲の選別は一番時間がかかったと思います。その流れができてからはひたすらに編集をしていきました。ただ、映像を作ったことのない素人が初めて作るので、常にムービーメーカーの使い方を調べながらの格闘となりました。
挙式の日程が決まってから、だいたい半年の時間がありましたが、本当に時間が足りませんでした。毎日仕事から帰宅して、作業して、ムービーを式場に納品する前日にようやく仕上がった思い出があります。
一番苦労したのが、PCのスペックが高性能ではなかったため、いざムービーに変換して見るとコマ落ちや、音声の遅れが出てしまい、その調整にかなり手こずってしまいました。今思い返すとだいぶ無謀だったと思います。
もし、自力でムービーを作成したいと思っている方がいたら、必ずハイスペックなPCがあることを確認して作業してください。
しかし、やはりこれだけ時間をかけて作成したので、挙式の後に皆さんから「とても楽しかった」というお声をいただきました。